若者が選挙に行くには?
10月31日に4年ぶりの衆議院選挙が実施されました。結果は現政権の自民・公明の勝利といっていいでしょう。
今回の選挙でとりわけ話題となったので、若者の投票率についてでした。
低投票率である20代以下の若者を喚起するため、俳優がYoutubeなどで投票を呼びかけたり(星野源さんがラジオで語ったりもしてましたね)、選挙割といったキャンペーンなどが度々ニュースに取り上げられました。
けれど、結果として、今回の投票率もめだった改善はされていないようです。
(20代投票率は2017年衆院選:33.85%、今回は現時点でまだ公表されていません。)
また、高齢者のための政治を表したシルバーデモクラシーなど、今回も若者に危機感を煽るようなメッセージが発信されても、届かない人にはとことん届いていない印象です。
どうすれば若者の投票率は上がられるか? もちろん、答えは簡単ではないです。
選挙に行かない主な理由は下記の通りです。
(南日本新聞社と学生団体「学生投票率100%をめざす会」が実施したアンケート)
① (住民票を移していないなど)今住んでいる市町村で投票できない 41.6%
② 政治や政策に関する知識がない 20.8%
③ 政治や選挙に関心がない 16.9
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①(住民票を移していないなど)今住んでいる市町村で投票できない 41.6%
この点については、投票システムの問題だから、国や自治体が対応すれば解決できないんですかね?
これだけインターネットが発達しているんだから、最終形としてはインターネット投票を目指すべきだと思います。時間や場所に囚われない形が理想です。
もちろん、セキュリティやなりすましなど課題は多く、すぐに実現は難しいでしょう。
ほかにも、例えばマイナンバーカードを投票券代わりに、(住民票の所在に関係なく、)どの投票所でも投票できる。とか、
若者が多く集まる繁華街や駅などに投票所を増やす。(コロナワクチンの接種会場もできたんだから、やればできるでしょ!)
など、投票へのハードルが少しでも下がる取組みはどんどん提案・実行されるべきです。
②政治や政策に関する知識がない 20.8%
この回答をみて、率直にある意味みんな真面目だなーと思いました笑
③政治や選挙に関心がない 16.9
この点について、いくら若者の声を代弁しているといわれても、実際に当選する人はほとんど40代以上ばかりなので、自分たちの代表っていう意識が薄いのも当然だよな、とも思います。
また、これだけ少子高齢化が進めば、“どうせ投票してもなにも変わらない”といった無力感が生まれるのも無理はありません。
そういう意味で、立候補の年齢制限って必要ですかね?
被選挙権は2016年から18歳に引き下げられましたが、被選挙権について特に話題にもなっていません。
現状、参議院議員(知事)30歳、衆議院25歳となっていますが、代表者を選ぶという点でどこまで意味があるのか。
もっといえば、議員の枠を年代別に分けるのもありだと思います。
(当然現状の選挙制度で当選した議員は猛反発だろうし、選挙制度を変えるのも議員なので相当難しいが…)
例えば、奨学金を国が負担!という政策を掲げても、60代のおじさんと、同年代の若者が唱えるのとでは、政策のデメリットも含めて未来を一緒に背負う意味で、刺さり方が全然違うのでは?と感じます。
②③の回答に共通していえることですが、政治に関する知識も関心も“自分から取りにいく気持ち”がなければ、得られません。
そういう意味で、若者は立場上、政治に積極的になりにくい世代だとも感じます。
というのは、若者は、“自分が頑張ればなんとかなる”“政治に頼る必要性がない”といった、残された人生の時間があり挽回ができるチャンスがある世代でもあるからです。
なので、“政治に頼るのではなく、まずは自分でなんとかしてみよう”という、ある意味自立した立場です。
一方で、高齢者は、生活費は年金で賄っているなど、政治と生活(人生)が関わりが深く、政治に対する依存度が圧倒的に大きいです。
そのため、自立している若者ほど、自分でなんとかする(できる)という意識が強いため、政治に頼ろうとしない→興味関心の低下→投票率 という流れを生んでいる。とも考えられます。
もしこの仮説が正しければ、喜んでいいのか、どうなのか… 若者の投票率って難しい。