コロナと投資のメンタル

新型コロナウィルスに関するYahoo Japanのコメント数の推移をみていると、これまで経験にないほど“世論”の反応の仕方が把握できます。

 

感染者数が増える過程では、それに呼応するようにYahoo Japanのコメント数も連日のように数千件を超え、政府・自治体への批判や陰謀論(五輪や選挙のためのPCR検査の実施回数制限など)ともとれるコメントなど、ネガティブな内容で溢れかえります。

 

一方で、感染者数の波が下降傾向にある時は、批判の嵐が嘘だったかのようにコメント数は落ち着き、医療関係者への労いや、政権への前向きな評価などが中心で、景色は一変します。

 

感染拡大が始まってから、約4か月周期の感染者数の波となっていますが、今なおこの傾向は続いています。

 

宗一郎は、冗談でやっているのか? と思えるほど、感染者数の推移通りに世論が極端に一喜一憂することにまず驚きました。

もちろん、個人一人ひとりを丁寧にみれば、個々のスタンスは一貫していることが大半だと思いますが、状況(この場合、感染状況)に対して、“いちいち敏感に反応しすぎ”という感は否めませんでした。

 

また、違う視点の事柄についてもふと思い浮かびました。それは、“そりゃ、日本人は投資に向かないよね”ということ。

 

株式投資に代表されるいわゆる投資も、同じように波を描きながら価格が推移していきます。

もちろん、上げる時があれば、下がる時(場合によっては元本割れの時も)だってあります。

(FXや仮想通貨なら、波の高低(ボラティリティ)は殊更に高い。)

 

それでも“将来は上がるはずだ”と信じているから、投資にお金を投じるわけです。短期的には損失がでていても、長期的な展望があるから投資での握力を保っていられます。

短期的な波に一喜一憂していれば、いつかはメンタルが保てません。

 

もちろん投資の初心者の頃は、損をしていることに耐えられずに、負けることがあるかもしれません。

それでも、次はその負けを糧にして、長期的な展望をもって我慢ができるようになるから、投資で利益を上げられるようになっていくのです。

 

当然コロナの感染拡大と投資は一色淡にできませんが、この“状況に対する過敏さ”が日本人の気質を表しているものでは? とも感じます。

 

 

ネットでの資産形成の相談について、いわゆるファイナンシャルプランナーが回答している記事をよくみますが、やれ貯金だの、国債だのと、徹底的にリスクを排除した提案がやたら多いことに違和感を抱いていました。

 

けれど、日本人の気質をみると、なんとなく理解ができるような気がします。

 

たしかに、FPの提案のように国債や長期積み立てや貯金の割合を増やしていれば、大きく損をすることはないけれど、その前提は、70歳まで健康でずっとフルタイムで働き続けるってことです。

長い人生30~40年も社会や会社の状況、自分の気持ちが変わらないなんてありえないでしょう。

 

なので、特に若い人!長い人生、早い段階でリスクテイクする練習は必要です。

投資においても、社会の混乱時においても、長期的な視点を持ち、少しのことでは動じないメンタルを身につけることは大切です。

その経験の第一歩として、投資をしてみよう。

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